6月11日に行われた菅総理大臣の所信表明演説では、新政権のメッセージが語られた。さまざまな難問の中で、真に国民や日本そのものにとって有効な政治を是非お願いしたいし、期待したいと思う。
その中で、私が注目したのは森林事業に対する菅総理の踏み込んだ発言。
それは、閉鎖状況の打破-経済・財政・社会保障の一体的立て直しの項で語られた第4の項目だ。
第4項目の「観光立国・地域活性化戦略」の中で、観光は自然環境を生かすことで地域振興の切り札にするという。中国からの観光客を拡大させるということも謳われている。
また、農山漁村において、生産、加工、流通までを一体的に地域が行い付加価値を創造することができれば、雇用も生まれ、地域活性の切り札になるとの認識だ。
特に、低炭素社会で新たな役割も期待できる林業は、路網整備等の支援によって成長できるのではないかと指摘してもいる。
これらの一連の菅総理の考えは、林業産業従事者に勇気を与えるもので、尚且つ、ビジネウ的にもチャンスが生まれる可能性を示唆している。
そんな首相の方針に、私なりにアレンジを加えると、私が深くかかわり始めている「新月の木」(新月期伐採、葉枯らし乾燥、天然乾燥)が、今の林業にとって究極の付加価値創造なのである。
有機野菜、無農薬野菜が、安心・安全の付加価値によって注目されているように、本来の木の良さを十二分にも発揮できる方法として「新月の木」は素晴らしいのだ。
虫が付きにくく、カビにくく、腐りにくく、美しい「新月の木」は、天然乾燥であることから、木本来の特性である日本の高温多湿に対応することができる。
水分の出し入れ(水分の呼吸)が可能であり、まさに生きているように木の弾力性を確保できている。その弾力性が生む柔軟構造が木の最高の恩恵だ。
人工乾燥は効率が良い乾燥方法だが、実は水分も油も飛ばすので、木の特性を有効化できない。ある意味木が炭化してしまうのだ。炭になってしまうのだ。
なので、「新月の木」が有効なのである。
それを付加価値として、その木としての本来の良さをアピールしていくことで、明日の林業の未来が開くかもしれない。外材にない付加価値とはそういうものだ。
菅総理、山の未来はあなたにかかってる。
林業の未来は、日本の未来でもある。
なぜならば、山が死ねば川が死に、川が死ねば海が死ぬ。海が死んだらもう日本はおしまいなのだ。
68%が森林の国日本。美しい国日本であることの原点は森林なのだ。