ヒットコンテンツブログ

吉田就彦のヒット学

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2009年9月アーカイブ

本日の日経新聞の「美の美」の欄に、「世阿弥の花」と題して「風姿花伝」の話が載っていた。

先日の片平秀貴さんの「丸の内ブランドフォ-ラム」でも話した話だが、私は、この世阿弥が説く「花」こそがヒットの極意だと思っている。

「花」について世阿弥は様々な形で記述している。人の心に花を咲かせるという芸術のあり方であったり、自然に咲く花のように様々な花のあり方が人を楽しませるという芸術のあり方などだ。

「花」については、究極は「美」のありかたとも言える。

その「美」こそがヒットの極意という訳なのだ。人の心を掴むことの総称とも言える。その「美」である「花」を、片平さんは、ブランド・マーケティングに、私は、ヒットに拡大解釈して捉えている。

関東大震災や戦中の爆撃にも大切に保存されてきた「風姿花伝」の世阿弥直筆本。観世宗家が代々守ってきたモノだ。

古きモノに新しさあり。

イノベーション・ジャパン2009の中で、石井先生から面白い情報をもらった。

鳥取の食文化を発信するイベントを鳥取で行なうということで、「鳥取の食材について」鳥取大の渡辺文雄農学部教授が、また、「薬膳とは・・・」というテーマで遊膳学会の河崎妙子先生が講演し、それを実際に料理家の方々とともに作ろうというイベントの紹介だ。

この鳥取県「食のみやこコンテスト」企画事業は、当然、地域興しの一環。豊富な鳥取の食文化と食材をアピールするというモノ。

10月24日と11月21日の2回、鳥取の中国電力(株)鳥取支社の2F調理室で行なわれる。

最近、地方の活性化をコンテンツから見てみようと、様々な試みをしている私としては非常に興味深い。まして、農業・水産業との連動である。

地元産のキノコや魚介で作る料理で地域を盛り上げようという試みだ。

このような事が地方の大学と連動してもっと行なわれると、地域のメッセージも広がっていくだろう。山形県鶴岡市の全国に有名なイタリアレストラン「アルケッチャーノ」も山大農学部とのコラボレーションで地元の野菜を復刻させて話題になった。

食は、地方活性化のキラーコンテンツだ。

鳥取のイベントなので、やはり遠いが鳥取の人は是非。

申し込み 〒680-0037 鳥取市元町212井上電気商会『食の大学』係 FAX0857-26-2312

本日、イノベーション・ジャパン2009に参加した。

このイベントは東京国際フォ-ラムで、本日から行なわれており、全国の大学の研究とビジネスをマッチングさせる場として機能している。今年は、「ヒットの数理モデル」を共同研究している鳥取大の石井先生が、我々の研究を代表して発表した。

【講演タイトル】 ヒット現象の数理モデルを用いたブログによるITマーケティング

これまでの映画のブログ分析によるヒットのモデル方程式により、マーケティングに有効な知見を得ているので、様々な企業に対して、共同研究やマーケティング支援を呼びかけた。

講演後は、食品メーカーや出版社などからのアプローチもあり、我々の研究も映画から他の領域に広がる様相を得た。

コンテンツ系の知っている顔もあり、発表も盛況に終わった。

エル・グレコやゴーギャンのコレクションを持って、世界の名画を戦前から公開している岡山県倉敷にある「大原美術館」は、地方の文化拠点として名高い。私も数年前に行ったことがある。素晴らしい美術館だ。

その「大原美術館」の理念を、創始者の長男である大原總一郎の仕事で見せる「大原總一郎の美術館創造」展が同館で行われているという。本日の日経新聞「文化往来」から。

その理念とは、内外の近現代作家にも目を向け、作品を収集することだという。そのことに尽力した總一郎の仕事を見せるということだ。

總一郎は、終戦後、その理念を元に、美術講座や座談会、美術館コンサートなどのイベントにも積極的にとリ組んでいた。

その總一郎氏の考えは、「美術館は常に生きて成長しなければならない」という考え。

先日書いたこのブログの伊東豊雄氏の美術館にも通じる考えで、思わずうなずいてしまった。
すなわち、美術館は生き物であり、人間であるという考え。

なので、生きている、そして成長しなければ、その存在は意味をなさないということなのだ。
まさに、「箱物」の究極の反対。人間の問題なのである。

以前、訪れた鳥取県境港の「水木しげる記念館」の桝田館長がやっていることも同様だ。
次から次にイベントを仕掛けて、観光スポットとしてキープさせることは、勿論、ビジネス上の効果を狙っている訳だが、結果、その美術館を生かし、成長させている。

そんな理念の本質は「面白いことをやる」である。
私の「ヒット学」のヒットの本質と合致する。

本日の日経新聞のエコノ探偵団に車の色の事が載っていた。

黒や白、シルバーといった定番の色の比率が下がり、代わりに女性客を中心に、パールやカラフルな色がウケテ、メーカーも色を増やしていることで、選択肢が広がり、実際に売れているのだという。

定番色以外のシェアが、2000年に15.4%だったのに対して、08年では、27.5%にまで増えているようだ。

特に、経済性を重視して軽自動車を購入する女性達には、色をいろいろ選べる事が良い結果を生んでいる。

その色でも、携帯やネイルなどで人気な光沢系の色を女性達は好んでいて、その色を車に実現したのが、塗料の技術革新だという。

生産コストを吸収できる技術の力が、選択肢という、付加価値の創出につながったということのようだ。

以前、私がコンサルをしたある車メーカーが最も注視していたのは、ニーズを吸収するマスカスタマイズ。そのマスカスタマイズの最大のテーマが色の問題だった。

そのことが、今、技術革新によって実現しているということだ。

特に、軽自動車では、基本性能がそれほど変わらないし、利益面の状況で、なかなか差別化できる価格の提示は難しい。

この色事例は、ヒット法則5「付加価値がヒットを生む」のわかりやすい事例である。

せんだいメディアテークの設計などユニークな建築設計者といして知られる伊東豊雄が、自分で設計する伊東豊雄建築ミュージアムを今治市に開設するという。

元実業家が同地に建てた彫刻美術館の分館として、2011年夏に完成するこの伊東氏のミュージアムは、「一般の人に現代建築を楽しんでもらいつつ、若い人を育てる私塾のようなものをやりたい」という同氏の長年の構想が具体化するものだ。

初期の代表作「シルバーハット」を再生して、アーカイブや図書館として使用したり、瀬戸内海を見下ろす新名所ともなろう。

なによりも、このミュージアムに期待されるのは、学生を対象としたワークショップに力を入れること。廃校利用の民宿などに泊まらせて、町の活性化についてのコンペを行うなどのソフト面の構想がしっかりあることだ。

以前、葉山の神奈川県立美術館で、同氏の作品を見たこともあり名前を知っていたのだが、最近ではTV露出も多い同氏の建築スタイルをこれからの若い人に伝えたい想いが大いに伝わる。

本来の箱物ではない箱物。
そんな姿がこのユニークな建築ミュージアムに見られる事になる。やはり、文化や歴史、そして、何よりも次世代へのメッセージを伴わない箱物はもう時代遅れになっている。

次回9月13日に、恒例のTHE LOOSE&BEATのライブを行う。

いつもの通り、場所は新中野のライブハウス「BENTEN」。
今回は、THE LOOSE&BEATや昭和歌謡ショーバンド「MERIT」に加え、SOUL系の「SOUL七輪」がTHE LOOSE&BEATからスピンオフ。

そして、私もビートルズコピーバンドをTHE LOOSE&BEAT内に結成して、3バンドの前座として、5曲ぐらい歌う。急遽の結成で、ばたばただったが、ネットで見つけた助っ人メンバーにも参加してもらってなんとか当日を迎えられそうだ。

今回のライブが上手くいけば、さらに発展させたいと考えている。

懐かしい音楽の数々。
タイムスリップしたい人は是非来てください。

本日の日経新聞にディズニー関係の記事が2つ載っていた。

ひとつは、米ディズニーが映画でも成功した「スパイダーマン」などの人気キャラクターを保有するアメリカンコミック大手マーベル・エンターテインメントの買収の話。

もう一つは、ユニクロがディズニーでキャラクター権を保有している米ウオルト・ディズニー・カンパニーとキャラクター使用のライセンス契約を交わすという記事。これは、中国や米国などの販売も含むというから大きい話だ。

ディズニーは、ミッキーマウスのキャラクターの延命に躍起なわけだが、新たな有力のキャラクターの開発にも余念が無い。そして、さらには、人気キャラクターの獲得まで行ったわけだ。

その獲得はマンガ。日本でもマンガの原作権は、映画に、アニメに、そして、TVドラマに引っ張りだこ。米国では日本のようなドラマへの展開があるようなマンガ原作は少ないが、日本はそれがヒットドラマや映画の成功を左右している。

ストーリーそのものは、ハリウッドが大得意な分野。なので、その人気キャラクターが獲得できれば、いかようにも面白いモノが作れるということになるのだろう。なので、キャラクターの獲得。

そして、そのキャラクターを、日本の成長メーカーの海外進出とともに使おうというパートナー決定の戦略によって、本家米国も含めた契約を行ったのだ。当然、ディズニーは洋服はやっていないので、契約社のひとつということなのだが、テーマパークとキャラクター戦略はディズニーの根幹の事業である。

それをユニクロが担うのは、当然ユニクロの可能性をディズニーが認めたからに他ならない。しかも、キャラクター権浸食の凄い中国にまで展開するという。

ディズニーの力と従来戦略をユニクロが梃子として海外戦略の中核とした。そのディズニーの根幹は豊富なキャラクター。

ここで、現代的な重要なポイントが見えてくる。それは、CGというテクノロジーが現代アニメを支えていることと、ヒートテックに代表されるハイテク繊維技術という「テクノロジー」の存在。

そして、もう一つはキャラクターに代表される商品に付加価値を加える「コンテンツ」の存在。

「テクノロジー」と「コンテンツ」。ともに、世界マーケティングのキーワードなのだ。しかも、それらが組み合わされることによってより大きな力をそれぞれが発揮するというわけだ。

昔は、「ハード」と「ソフト」の融合が言われたが、どうやら今は、「テクノロジー」と「コンテンツ」の融合が重要ということなのだ。より、情報の中核に向かっているとい言うこともできる。

益々「プロデュース」いう仕事概念が重要になってくるゆえんだ。

吉田就彦

Authour:
株式会社ヒットコンテンツ研究所
代表取締役 吉田就彦

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